バイクのバッテリーの場合、充電にもテクニックを要します。早く済ませたいからといって、やみくもに急速充電を行うのは危険です。かえってバッテリー寿命を縮めることになりかねないばかりか、爆発など思わぬ事故を起こすこともあり得ます。正しい知識と適切な処置で、安全に充電作業をこなしましょう。大抵のことはバッテリーの取扱説明書に書いてあるはずですが、意外にこうした取説を読まずに、適当に作業を行ってしまう人が多いようなので注意が必要です。
バイクのバッテリーの充電には、バッテリー容量の十分の一の電流で行うのが一般的です。これを「10時間率」と一般に呼んでいます。完全に放電してしまったバッテリーが10Aであるなら、これに再充電するためには1Aの電流を10時間かけて充電するのがセオリーとされています。もうひとつ注意しなくてはならないのがバッテリーのタイプの違いです。開放型か密閉型かによって充電の方式も違ってくるのです。
バイクのバッテリーの密閉型、いわゆるMFタイプでは、強い電流で急速に充電を行うと密閉されているため水素ガスが発生し、ケースが膨らむなどの現象が起こります。無理に充電を続けるとケースの破損、場合によっては爆発事故などを引き起こしかねません。こうした事故を防ぐには、必ず「MF専用充電器」を使用することが必要になります。MF専用充電器には電流計を備えたものもあって、充電の際にバッテリーの寿命を診断することが可能になっています。
バイクのバッテリー、特にMFタイプの専用充電器で充電を行う際、メーターの指針がスムースに上がる状態なら、バッテリーに特に問題はありません。針がスムースに上がらない、動きがぎこちない状態ですと、これは内部抵抗が増しているということが考えられます。つまり、バッテリーに寿命が近づいている、もしくはすでに寿命を迎えているということになります。こうした状態で充電を行っても、すぐまた放電してしまうでしょうし、場合によっては走行中に突然、電装系がアウトになる危険もあります。
メンテナンスフリーのMFバッテリーでは、普段ほったらかしで構わない分、このように充電時に状態をチェックするということが重要になってきます。またMFバッテリーの場合、開放タイプのバイクのバッテリーと違って、液量で判断することが困難ですので、始動時、セルが回せなくなったら寿命と考えるのが安全でしょう。バイクのバッテリーに寿命が来たら交換します。バイクのバッテリーは自分で簡単に取り扱いを行うことができます。
バイクのバッテリーの参考情報 → 零カスタム